読むからこその価値がある本
2024年12月12日
最近、「タイパ(タイムパフォーマンス)」という単語をよく見かけます。ただ、実際に会話で使っている人もすごく意識している人も身近にいないので、メディアとSNSだけで見かける単語です(笑)
とはいえ、時間を効率よく使うことが重視される時代であるのは確かかも。
そんな中で、本をじっくり読むという行為は、どう位置づけられるんですかね?
本を読むには時間がかかるので、
その時間を「価値あるもの」と感じられるかどうかは、
当然、読み終えたときに得られるもの次第になってきますよね。
特に最近では、本の要約や解説が手軽に手に入る時代なので、
「要点だけ理解できれば、わざわざ本そのものを読む必要はないんじゃないか?」
そんな意見も出てきそうです。
確かに、小説や物語の場合、最初から読み進める楽しさはありますが、
要約やあらすじを読んでも概要はつかめますよね。
また、マンガやアニメ、映画などのメディアで同じ内容が描かれることもあります。
では、ビジネス書の場合はどうでしょうか?
ストーリー性のあるものもあれば、章ごとにテーマが完結していて、
一部だけ読んでも理解できるものも多いです。
そう考えると、情報だけを得たいという観点では、
「”本”という形で読む必要はない気も…」と考える人も一定人数、居そうですね。
本として読むからこその価値
とはいえ、私はやっぱり本だからこその価値があると感じる瞬間があります。
本を1冊として最初から最後まで読み進める中で、
考えが深まったり、新たな視点が得られたりするのは、やはり本ならではの魅力です。
そこで今回は、そんな「本で読むからこそ価値がある」と感じた2冊をご紹介します。
多くのビジネス書は、シンプルな問いに対して、
明快な答えを提示する構成が多いですよね。
極端に言えば、目次や章末だけを見れば全体の内容がつかめる、
そんな本も少なくありません。
しかし、今回紹介する2冊はそれとは異なり、
結論そのものよりも、「思考のプロセス」や「壁にぶつかり、解決していく過程」に
重きが置かれている印象です。
ページをめくりながら、
主人公と同じ局面で自分ならどう考えるかを追体験できる
――そんな構造になっています。
それにしても作家さんてすごいですね。
伝えたい内容をただ並べるだけではなく、
読者がページを進める中で「どう理解し、どう考えるか」を
意識して書かれているように思える。
書き手自身は結論を知っているにもかかわらず、
はじめて読む読者の視点が抜けないのはすごいです。
ブログの短い文章を書くだけでも、
だんだんと何を書いているかわからなくなり、
添削や手直しをお願いしているような私からすると、
どうあがいてもたどり着かない領域ですね。
今回のおすすめ2冊
さて、前置きが長くなりましたが、
ここからが本題……と言いたいところですが、今回は紹介だけで終わります。
今回おすすめしたい2冊はこちら。
どちらも読み進めるからこそ、理解が深まる良い本です。
ザ・ゴール
著 者:エリヤフ・ゴールドラット
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2001/5/18
分厚く見えますし、実際分厚いんですがが、思ったよりもさらっと読めます。
天才を殺す凡人
著 者:北野 唯我
出版社:日本経済新聞出版
発売日:2019/1/17
ストーリー仕立てで、非常に読みやすいです!
どちらも概要は書きません。
なぜなら、この2冊こそ、最初から読んでこその価値がある本だからです。
ぜひ手に取って、ページをめくりながら体験してみてください!